中国 2013年の銀行が抱える不良債権は110〜160億ドル増加? と 破綻寸前の地方行政

2013年07月31日 23:59

 31日は、気になるニュースが連発したのですが、敢えてこのニュースに絞ります。

 取り急ぎ転載まで。






 一応、陰りが見え始めたとの表現に日本のメディアが留めてきた中国経済ですが、どうも化けの皮が剥がれて一気に沈没しそうな雰囲気が見え隠れしています。


中国銀行不良債権、2013年に最大1000億元増加の可能性

2013年 07月 31日 18:32 JST


[北京 31日 ロイター] - 中国銀行協会は31日公表した年次報告書で、中国の銀行の不良債権が2013年に700─1000億元(110─160億ドル)増加する可能性があるとの見通しを示した。

過剰生産能力を抱える産業での貸し倒れリスクを一つの理由として挙げている。

これに先立ち政府は複数の産業を対象に過剰生産能力を削減するように指示している。同報告書では、鉄鋼、太陽光発電、海運といった業界が不良債権が発生する可能性が高いと警告している。

「過剰生産能力に直面する産業は不良債権を増加させる可能性があり、銀行の短期的リスク管理において最も注意を要する」と指摘した。

銀行規制当局が公表したデータでは、3月末で不良債権は5265億元となり、2012年末の4929億元から増加した。

報告書では融資全体に対する不良債権の比率は、融資全体の増加があるため、2012年とほぼ変わらない水準にとどまると予想している。中国銀行システムの平均不良債権比率は3月末で0.96%と、2012年末の0.95%を若干上回った。

報告書はまた、不動産セクターや地方政府が運営する金融会社への貸し出しの動向が、銀行セクターの長期的な資産の質を決める鍵となると述べた。2013年の銀行の利益の伸びは、純金利マージンの低下や手数料ビジネスの開発の鈍化によって悪影響を受けるとしながらも、都市化や国内消費を拡大する努力がビジネスチャンスにつながる指摘した。


↓元記事 ロイター通信
http://jp.reuters.com/article/jpchina/idJPTYE96U07O20130731



 記事を良く読むと、来期の話ではなく、今年度(2013年)の見通しなんですよね・・・
 それで一気に1兆円超の不良債権? しかもこれ銀行協会が公表した銀行での見通しです。


 後は、この公表値を素直に信じて良いものかどうか?
 
【関連記事】: 揺らぐ中国の威信 今度は毒入りピータン発覚 と もはや水?相次ぐ経済統計の水増しは最大で4倍も

 公的な統計が水増しされていましたからね。実際の不良債権額も、誰も把握出来ない規模かも?しれません。
 後述の記事を全て読むと、この意見は更に納得出来るはずです。

 とは言え、ある程度の判断基準は必要で、公的な見通しとして110億ドル超の不良債権が新たに発生するそうです。しかも2013年に。






 銀行が潰れてもパニックが起きるでしょうが、行政がまともに機能していれば収拾は可能です。
 地方行政が破綻すると地方が機能しなくなります。
 
 アメリカでデトロイト市の破綻が大きく報じられましたが、規模はともかく一つの市でした。
 こちらは中国でも経済規模が大きい江蘇省になり、規模で考えると世界20位以内の経済大国に匹敵します。






 空いた日付に、こっそりブログ記事を追加しようと考えていた内容です。
 ロイターなので、多少は誇張されてる可能性はあります。しかし、中国の実態経済が見えないのは事実で、一つの情報源になる報道です。


焦点:中国地方政府の破綻という悪夢、代表格は江蘇省か

2013年 07月 25日 14:22 JST


江蘇省 破綻.jpg[無錫市(中国) 25日 ロイター] - 中国経済を急成長から脱皮させようと試みる政府指導部にとって悪夢のシナリオは、地方政府が自らの債務の重みで崩壊することだ。最も多額の債務を抱える江蘇省がその代表格といえる。

公式統計によると、江蘇省の省、市、郡政府は銀行や投資信託、起債を通じて借り入れを膨らませており、債務は他の地方投資をはるかに上回っている。

造船や太陽光パネル製造など、同省の主要産業の多くは過剰な生産能力を抱え、利益は低迷して税収は伸び悩んでいる。中央政府が経済の投資依存を減らし、サービス業・消費主導型経済への移行を図っていることにより、江蘇省は打撃を被りやすい状態にある。

政府は改革の一環として、多くの地方政府にとって主な資金源である借り入れと土地売却の取り締まりを命じる一方で、産業の縮小に伴うコストを地方政府自らが吸収することを期待している。江蘇省のような省にとっては八方ふさがりの状況だ。

スタンダード・チャータード、フィッチ、クレディ・スイスの推計によると、中国の地方政府の債務は国内総生産(GDP)の15─36%相当、額にして最大3兆ドルに上る。

ドイツ銀行のグレーターチャイナ担当チーフエコノミスト、ジュン・マー氏は「中国地方政府の債務は、うまく管理しないとシステミックかつマクロ経済的リスクを同国にもたらし得る。これにはブラジルの先例があり、1989年、93年、99年の危機は州政府の過剰債務が根本原因だった」と話す。

中国地方政府の債務総額について公的な情報は乏しいが、格付け会社やシンクタンクの情報を総合すると、江蘇省の債務リスクは全31省の中でも突出している可能性がある。

江蘇省が中国経済に大きなリスクをもたらしかねないことは明らかだ。同省の域内総生産(GDP)は20カ国・地域(G20)メンバーであるトルコを超えて世界の上位20カ国に食い込む規模で、人口は7900万人と大半の欧州諸国を上回る。


<ストレスの兆候>

江蘇省政府の財政に重圧が加わっているさなかで、省内主要企業の中には経営が行き詰まり、当局に救済を求めるところが出てきている。中国最大の民間造船会社、中国熔盛重工集団(1101.HK: 株価, 企業情報, レポート)は今月、地方政府に財政支援を要請した。

中国最大の太陽光パネル・メーカーの子会社である無錫サンテックパワーはことし、破産申請を行った。複数の関係筋によると、同社は江蘇省無錫市の政府に財政支援を求める意向もある。

ストレスが高まっている兆候は他にもある。中国メディアによると、経営難に陥った一部の地方企業は個々の職員に最大60万元(9万7800ドル)の資金調達ノルマを貸し、達成できない場合には勤務を許さないため、多くの職員が親戚や友人に金の工面を頼んでいるという。

地方政府にとっての主な資金調達手段は、借り入れか不動産デベロッパーへの土地売却しかない。地方政府は地元の経済開発を担っているが、税収の4分の3は中央政府に吸い上げられる。

しかし無錫市のある村の住人によると、市政府はデベロッパーに売るためとして住宅を破壊して更地にしているが、家主に収用代金を支払うための資金が不足している。「私の父は600平方メートルの土地を持っていたが170平方メートルを失った。市政府は父に『あなたは住宅を多く所有し過ぎている』と言って支払いを拒んだ」という。

中央政府は地方政府に対する銀行融資を絞めつけているため、江蘇省はシャドー・バンキング(影の銀行)からの借り入れを急増させている。

データ提供会社ユーズ・トラストによると、2012年に中国で販売された投資信託のうち、江蘇省内の自治体が発行したものは30%を占めた。 同業のウィンド・インフォメーションによると、12年の同省の債券発行額は3430億元で、中国で最も財政が豊かな広東省の3倍に上る。

無錫市だけでも投資信託の発行により92億元を調達し、銀行融資金利の6%を大幅に上回る10%近くのリターンを投資家に与えた。この資金の一部は不動産デベロッパーに土地を売ったり工業団地を建設するために村を更地にする資金に回された。

増大する中国の不良債権において、江蘇省が大きな割合を占めているのも不思議ではないだろう。中国メディアが先月引用した中国人民銀行(中央銀行)幹部の発言によると、2013年1─5月の不良債権増加分の40%を江蘇省が占めた。

中銀や監督当局に政策助言を行っているトリプルTコンサルテイングのマネジングディレクター、ショーン・キーン氏は「モラルハザードの有無を点検するため、ある程度管理されたデフォルト(債務不履行)を起こせば市場は歓迎するだろうが、中国政府にその態勢が整っているかどうかはおぼつかない」と話した。

(Koh Gui Qing記者)


↓元記事 ロイター通信
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE96O04720130725



 誘導記事の臭いもしていますが、銀行より先に地方行政が破綻するケースもあり得るとの情報として受け取っています。

 色々と書かれていますが、かいつまむと以下の話になります。

 江蘇省の債務額は中国全体から見ても相当な割合になっており、もはや返済能力を超えて居るのではないか?との見解を、具体的な数字を引き合いに出しながら書かれています。

 メインは江蘇省の話ですが、中国の地方行政全般に当てはまる話になりそうです。
 最後は、デフォルト(債務不履行)まで言及されていますが、そのツケの多くは国民に廻ってきます(具体的には、給料の未払い など)。
 そうなると、程度の差がどうあれパニックが発生します。デモを通り越して大規模な暴動もしくは内乱も大げさなケースでは無いでしょう。
 ロイターは仄めかす表現にしていますが、今の中国政府に抑えるだけの力があるのか?(恐らく無い)と云いたいようです。

 後、モラルハザード(倫理観の欠如)の話が出てきますが・・・、先に綱紀粛正でも強硬しない限りは無理でしょう。
 (綱紀粛正を行った場合、政治的クーデター、暗殺、内乱、下手すれば内戦が見えています)






さいごに


 以前から、中国経済が崩壊すると色々なサイトで見掛けましたが、いよいよ現実味を帯びた報道がされ出しました。
 
 それにしても、シャドーバンキング(影の銀行)とか格好良いネーミング使っていますが、闇金と同じ意味です。
 日本では、ある程度裏と表のボーダーが残っていますが、中国では裏の銀行が堂々と営業しているとの話になります。
 問題は、中国で裏と表の境目が存在しない以上、どこからが表でどこからが裏なのか? 誰も把握出来て居ないようです。

 更に致命的なのは、偽札が堂々と横行している とも聞こえてきます。

 ↓J−CAST 「中国では「偽札」がATMから出てくる! 日本ではそんなことあるのか?」
 http://www.j-cast.com/2013/07/26180289.html

 ↓産経新聞 「ありえない、ATMから「偽札」が出てくる中国の現実」
 http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130723/waf13072307000000-n1.htm

 この情報が信頼出来るならば、もはやカオス(混沌)状態。


 世界の頭脳が集まったG20だったのですが、こんな情報が出てくるようでは、誰も中国の実態経済を掴めるはずもありません。
 分かったとしても、既に手遅れ感が否めませんが・・・
posted by オオルリ@卍解 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国際問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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