東日本大震災 相次ぐアラスカへの震災漂流物 がれき除去費用問題も浮上

2012年05月25日 20:52

 頭の痛い話が聞こえてきます。






アラスカで東日本大震災のがれき除去へ、費用問題も浮上

2012年 05月 25日 19:08 JST

[アンカレッジ(米アラスカ州) 24日 ロイター] 米アラスカ州のモンタギュー島で、環境団体やボランティアらが、漂着した東日本大震災のがれきを撤去するプロジェクトを25日に開始する。期間は2―3週間の見通し。

日本の推計では、海に流出したがれきは約500万トンとされているが、その大半は沈んでおり、実際に漂流しているのは約150万トンだという。

主催団体の1つ、アラスカ沿岸研究センターのパトリック・チャンドラー氏は「30―40トンのがれきを処理することになる。しかし、これはほんの始まりにすぎない」と語った。

当局者らは、漂着したがれきに有害物質やフジツボなどの侵入生物種が含まれている可能性を懸念。また、チャンドラー氏によると、カキの養殖などで使用される発砲スチロール製ブイの残がいが、海鳥や海洋哺乳類の卵などに似ていることから害を及ぼす危険性があるという。

がれきの撤去をめぐっては、費用に関する問題も浮上。同州のマーク・ベギーチ上院議員は先週、初期費用として米海洋大気局(NOAA)が4500万ドル(約36億円)を提供するよう求めた。

先月には、米沿岸警備隊がアラスカ州近海に漂着した日本の漁船を機関砲で撃沈している。


↓元記事 ロイター通信
http://jp.reuters.com/article/jpnewEnv/idJPTYE84O05020120525


 アラスカに漂着している瓦礫だが、処理費用など頭の痛い話が巻き起こりそうだ。






 因みに、大規模に報道されましたが、念のために映像を紹介しておきます。


↓ニコニコ動画 『 津波でアラスカ沖まで漂流の漁船を撃沈 米警備隊 』



 この撃沈処理は仕方ない話だと思う。
 持ち主も、撃沈を望んでいたと報道されている。
 費用を請求されなかったそうなので、丸く収まっている。
 

 今後の漂着物に関しては、量が増えて行き、果たしてどうなるのだろうか?
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東日本大震災 瓦礫報道の裏側 その6 放射能以外も怖い有害物質

2012年03月17日 23:55

 その5からの続き・・・
 
 【関連記事】: 東日本大震災 瓦礫報道の裏側 その5 計算不可能な瓦礫処理コスト

 あれだけ、福島第一原発事故を記事にしておいて、今回放射能に全くノータッチでここまで書いてきました。
 放射能抜きで、瓦礫受け入れ反対に正論で立ち向かえる事を示したかった訳です。


 放射能だけがやけにクローズアップされて、さも安全だと報道される傾向にありますが・・・。
 
 放射能以外でも、恐ろしい話が待っています。
 今回は、大手マスコミがほとんど焦点に当てない有害物質のお話です。






 前回(その5)で、瓦礫処理コストのお話を記事にしました。冒頭の新聞記事から、コスト高騰の一因に触れています。

 瓦礫の処理コスト高騰の一因には、他の大規模災害になかった事象が含まれます。


 1. 瓦礫には、福島第一原発事故による、放射性物質が付着している。
 
 2. 瓦礫には、津波による塩分が付着している。


 どちらも、洗浄および除染の必要性があります。
 放射性物質は、地域によって濃度が全然違いますので、議論が噛み合うはずもありません。

 放射能に関しては、除染の必要性が分かる読者の方がほとんどだと思われますので・・・。
 
 今回は、塩分から発生するお話です。






 塩素化合物の話を書こうかと思ったのですが・・・。
 色々考えて、全ての焼却プラントが高精度フィルターを使用すると信じて、書かない事に決めました。

 しかし、小さい(粒子の細かい)物質に関しては、フィルターを介しても懸念は残ります。
 
 中でも塩化水素(HCl 塩酸)は、非常に小さい(粒子の細かい)物質になり、大量に放出されると危険です。
 それに、炉や配管を腐食させるので(俗に言う 塩害)、有害物質が外に漏れやすくなるのは事実です。
 
 つまり、こうなります。
 
  通常瓦礫より、塩分が多いので、塩化水素や塩素系化合物が発生し易くなる。
  (通常ゴミの焼却より、危険物質が発生しやすい。)
           ↓
  塩化水素が大量発生すると、炉や配管が損傷しやすくなる。
  (そもそも津波に浸かった瓦礫は塩分が濃いので、損傷しやすい。)
           ↓
  炉や配管から、外気に漏れるリスクが高まる。
           ↓
  放射能だけでなく、塩化水素や塩素系化合物などの有害物質も懸念される。

 後は、こうならないように焼却側の管理体制を信じるしかありません。
 (仮に、フィルターが破れていた なんて起こっても、絶対に報道されないでしょうけどね・・・)

 これも仮定の話なので、これ以上詳しくは書きません。
 少なくとも、通常ゴミの焼却と同レベルで考えるのは危険です。

 ここは大人しく、朝日新聞の記事を引用させて頂きます。
 
 記事を良く読めば、処分コスト高騰を招いてでも、なぜ?塩分を洗い流す必要があるのか? 疑問に答えてくれています。


■朝日新聞4月30日 津波がれき難敵

 大量のがれきが、東日本大震災の被災地を苦しめている。津波をかぶった木材などには塩分が含まれ、燃やすと有害物質が発生しやすい上、焼却炉が腐食する恐れもある。また、撤去作業などで破傷風にかかる可能性もあり、自治体や医療機関が注意を呼びかけている。

燃やすと有害物質 海水の塩分から塩化水素  
 宮城、岩手、福島各県の推計では、3県のがれきは約2500万トン。家屋の木材や布団、畳など可燃物の割合は不明だが、宮城県の担当者は「重さなら4分の1程度、体積では半分程度では」とみる。
 各自治体はがれきの撤去・分別を急いでおり、一部で焼却も始まっている。しかし、多くが海水を浴びたとみられ、海水混じりのぬかるみに漬かったままの木材もある。
 環境省などによると、塩分を多く含むがれきを焼却すると、塩素とごみの中の水素が結びつき、塩化水素が出る。一般ごみと交ぜて燃やしても、通常考えられない量の塩分が燃えれば、大気汚染防止法の排出基準を超える可能性がある。塩化水素は酸性のため、ごみ焼却炉の金属部分が腐食して穴があく恐れも出てくる。
水で洗浄検討
 こうした問題を受け、環境省は25日、塩分対策などの参考資料を被災県に送った。がれきを保管揚所に置いている間に雨水や流水にさらして塩分を取り除く取り組みを紹介し、効果が確認された過去の実験緒果も示した。担当者は「万全ではないが、現実的に考えられる対策だ」。
 しかし、岩手県の担当者は「山のように積み重なった廃棄物の表面は雨で洗えても、下の方は難しいだろう」と心配する。同県はプールのような水槽を設け、焼却前に塩分を除去することも検討中だ。ただ、洗った後に出る大量の汚水処理など課題は多い。
処理長期化も
 がれきを洗わずに燃やし、塩化水素の除去フィルターを強化して大気への放出を抑える案もある。しかし、高濃度の塩化水素がフィルター通過前に炉を傷めかねない。
 同県宮古市などのごみ処理を担う広域行政組合は「炉を点検しながら焼却するしかない。3〜5年で終えたいが、塩化水素の影響で長引くかもしれない」。
 一方、宮城県と仙台市は専用の焼却炉を7カ所に新設することにした。処理期間の短縮と、既存の炉を損傷しないことが目的だ。処理が終われば解体する。
 がれき処理費用は全額負担するとの国の方針を受け、建設費は国費でまかなうつもりだ。しかし、一般ごみと交ぜずにがれきだけを焼却すると、塩化水素の濃度が高まる恐れがある。県は「排出基準を守れる炉の設計を検討する」としている。
 原発事故の対応に追われる福島県は、塩化水素対策の見通しが立っていない。担当者は「雨ざらしにしたり、洗浄したりする対応を考えてはいるが、具体的に決まるのはまだ先になる」と話した。 (疋田多揚、森本未紀、池田敦彦)

塩化水素=刺激臭がある無色透明の気体で水に溶けやすい。水と結びつくと塩酸に変わるため、目やのどなどに付着すると、痛みなどの刺激を与える。多量の場合はやけどや失明を引き起こす恐れもある。大気汚染防止法の排出基準は、廃棄物焼却炉1立方メートル当たり0・7グラム。

撤去作業で破傷風注意 手袋・厚底靴を 汚れた傷は受診
 被災地では、がれきでけがをして破傷風に感染する恐れも指摘されている。
 厚生労働省によると、震災による家屋倒壊や津波などでけがをし、破傷風を発病した人は、宮城、岩手両県で9人に上る。50〜80代の男女で、宮城が7人、岩手が2人。3月20日からのーカ月間に震災にかかわる破傷風と診断された。
 県や市によると、患者は「津波にのまれて何かにぶつかった」「がれきの中から救出された」などと話しており、震災や津波でけがをし、傷口から土壌中の破傷風菌が入って感染したとみられる。
 国立感染症研究所感染症情報センターの谷口清州・第一室長は「今後は、がれきが広がる所での作業中にけがをして感染する恐れがある」と話す。
 傷がある人は土や泥に触れない▽手袋をつけて、底の厚い靴をはく▽土などで汚れた傷や深い傷は医者に見せる――などの注意が必要だという。
土壌中の菌傷から感染
 破傷風は、土壌の中にある破傷風菌が傷口から入って感染する。致死率は状況により様々で6%から60%にもおよぶことがある。
 症状が出るまで早いと3日、遅いと3週間かかる。最初は顔がひきつったり、口が開きにくくなったりする。悪化すれば全身の筋肉が強い痛みとともにけいれんし、体がそるようにひきつり、呼吸困難になる。
 1968年に子どもにワクチンを定期的に予防接種するようになり、現在の発病は全国で年間100人ほどに減った。67年以前生まれの人の大半は抗体がないが、ワクチンで予防はできる。
 菌は傷の奥に入って空気に触れないと、増殖して毒素を出す。このため、傷口は小さくても、深い傷は危険だ。潜伏期間後、症状だけを見てすぐに破傷風と診断しにくい難しさもある。
(中山由美)



 これは、処理コスト跳ね上がりますね。経費が適正なのか?疑問はつきますが・・・。






 一応、処理プラントの排出フィルター100nm(ナノミリ)を信じて、不安を煽らないようにします。

 もしも、仮の話ですが、フィルターや配管が損傷して漏れていたら塩素化合物が流出しますので、放射線レベルが安全だと報道されても、そのときは他の物質が危険ですよ とだけ言っておきます。

 その場合でも、結局、放射性物質で騒ぐかな?

 (°∀°)b


 放射性物質は、漏れる漏れない以前に小さすぎてフィルターを素通りしてしまうのですが・・・。


 話はがらりと変わりまして、津波被害に遭わなかった周辺地域での瓦礫受け入れ問題です。

 こちらでも、有害物質に悩まされています。






被災地で問題は発生していないのか?

 瓦礫を焼却し続けることによって、放射線値以外で問題が発生していないのか?と思いまして、新聞記事を探してみたところ、やはりありました。

 岩手日日新聞による、岩手県一関市です。
 どうやら日付は、2012年2月1日で、2011年11月のゴミ焼却状況に関する議会の様子が記事になっています。

 このブログでも、岩手県一関市を触れることは避けてきましたが、一関市は (放射能)汚染されていると公的な場で発言しただけで、市長から直接抗議される困った市です。
 
 実際には、色々なデータから、一関市は岩手では一番汚染の酷い地域なことは、既に隠しようのない事実になっています。

 一関市は、直接津波の被害は受けていませんが、近隣から瓦礫を受け入れたと書かれています。

 その一関市ですが、瓦礫焼却にともない、放射性物質への対応と六価クロムの基準値オーバーのダブルパンチを喰らっています。


中止基準を示す 公害防止対策協?汚染牧草 焼却へ (02/01)

一関地区広域行政組合、市

20120201-i_kougai.jpg一関地区広域行政組合(管理者・勝部修市長)と一関市は31日、同市大東町摺沢の大東清掃センターで開かれた公害防止対策協議会で、放射性物質による汚染牧草を1日から同センターに搬入し、6日から焼却を開始する方針を説明。併せて周辺地域で開いた説明会の中で住民から出た要望を受けて作成した焼却中止基準を示した。委員からは改めて情報開示の徹底を求める意見が相次いだ。

 同日の協議会には委員と同組合事務局、市農政課の担当者のほか、傍聴の市議を含む約20人が出席。市農政課の猪股晃政策推進監が汚染牧草の焼却方針、同組合の佐藤好彦事務局長が焼却中止基準について説明した。

 同組合は大東清掃センター敷地内に牧草の一時保管と裁断などの作業を行う2棟の大型テントを設置。裁断や運搬の作業は民間委託業者の社員3人が担当するという。

 焼却中止基準は2011年12月に策定した焼却計画に盛り込んだ▽焼却灰の放射性セシウム濃度が1キロ当たり5600ベクレルを超えた場合▽大東清掃センターの排出ガス濃度と東山清掃センター(最終処分場)の放流水濃度が国の基準値を超えた場合−のほか、新たに空間放射線量の基準を追加し、そのいずれかに該当した場合は焼却を一時中止し、原因究明の結果中止基準をクリアできない場合は焼却を中止するとした。

 空間線量については大東、東山両センターの周辺6地点の1時間当たりの平均値を明示した上で▽1地点でも平均値に環境省のガイドラインに基づく毎時0・19マイクロシーベルトを加えた値を超えた場合▽これまでの線量の最大値を3回以上連続して超えた場合−という二重の基準を設けた。

 委員からは「住民に焼却情報を知らせる掲示板を早速設置してほしい」「理解してもらえるように理屈だけでなく不安に対する最大限の配慮をお願いしたい」などの意見、要望があった。

 焼却は同組合管内の農家が保有する汚染牧草を対象に進める。牧草は一般ごみと混合して1日5トンを目安に焼却し、灰は東山センター(同市東山町松川)の最終処分場に埋め立てる。期間は2年間を想定している。

六価クロム 基準値大幅に超す

 一関地区広域行政組合大東清掃センターは31日に開いた同センター公害防止対策協議会で、同センターごみ焼却施設の焼却灰の六価クロム化合物含有量が1リットル当たり7・82ミリグラムと基準値(同1・5ミリグラム)を大幅に超えたことを報告した。2011年12月9日に受け入れを開始した被災地のがれき焼却が影響したとみており、1月6日以降受け入れを停止している。

 同センターは県の委託を受けて大槌町大槌地区仮置き場の可燃ごみの受け入れを行い、昨年12月に約151トン、1月5日に約9トンを搬入した。

 六価クロム化合物の含有量が基準値の5倍以上になったのは昨年12月21日に採取した焼却灰。同センターは薬剤処理が不十分だったことが原因とみており、基準値超過の判明後、がれきの受け入れを停止したほか焼却灰の他機関での再検査、処理薬剤の添加量を増やすなどの対応を取った。

 大槌町のがれきは年度内に240トンの受け入れを予定しており、同センターは安全性を確認した上で受け入れを再開する方針。今後は東山清掃センターに埋設済みの焼却灰の再処理を行い、六価クロム化合物の溶出試験を月2回、東山清掃センターからの放流水の検査を月1回行うという。

 六価クロムは強い毒性があり鼻中隔穿孔(せんこう)やがん、皮膚・気道障害などの原因になるとされる。
【写真】汚染牧草の焼却を前に中止基準を示した大東清掃センター公害防止対策協議会


↓元記事 岩手日日新聞
http://www.iwanichi.co.jp/ichinoseki/item_27949.html



 六価クロムが分からない読者の方へ、纏めておきました。

<六価クロムに関して>
 自然界には、存在しないと考えられている。極めて強い毒性を持つ。国際がん研究機関 (IARC)により発がん性物質と認定されている。
 具体的な人体への被害は、一般には、鼻孔の粘膜異常が起こりやすい。
 皮膚に付着すると、皮膚炎や腫瘍の原因になる。最悪の場合、皮膚ガンを引き起こす。
 中でも深刻なのは、吸気による呼吸器系への損傷が激しく、呼吸障害を引き起こす。こちらも長期的に肺がんのリスクを高める。
 また、飲食を通じて長期間摂取し続けば、消化器系や内臓にガンをもたらすとされる。
 極めて強い酸化作用を持つ物質で、強い毒性はこの酸化作用に由来する。有機物と接触すると、有機物を酸化して、自身は無害な三価クロムになる。
 汚染が発覚した場合、一般には還元剤を用いて三価クロムにすることで処理される。


 放射性物質だけでなく、色々な危険物質を眺めると、呼気吸入が如何に危険かと分かります。
 我々の周りは、如何に危ない物質だらけなのか、思い知ります。
 (いちいち気にして生きてもいられませんが。)


 簡単な話をすると、瓦礫を意地でも燃やそうとするから、このような問題が生じます。
 六価クロムは不安定な物質なので、地中に暫く埋めておくだけで安全な三価クロムに変わります。


 それにしても、瓦礫を受け入れるとこう言った問題が生じますよ とモデルケースに相応しい話を大手マスコミは報道しませんよね・・・。






<最後に>

 何とか、放射能の恐怖に触れずに、ここまで書き切りました。
 
 瓦礫処理が遅れているのですが、瓦礫は山積みで有害物質が舞っています。
 放射性物質を度外視して、付近の住民に健康被害が顕著に表れ始めました。

 ”(瓦礫を)受け入れろ!” ではなく。

 早く埋めろ(海でも、高台の土台でも良い)! と言いたくなります。

 海に埋める事に抵抗があるのであれば、早く高台を造成して土台に積み上げて、コンクリートを流し込めば済みます。荒っぽいですが、現実的で、一番早いし、予算も安くつく解決方法です。しかも、復興の速度も速まります。

 それより、アスベスト(石綿)や有害物質が怖くないのですか?

 放射線値に関係無く、怖い物質ですよ。恐らく、他の有害物質も込みで現在までに相当舞っているはずです。
 
 勿論、埋める事による有害物質の危険性も承知していますが、結局野ざらし状態で放置するならば、埋めても同じような結果になると思いませんか?
 基本的に、飲食による健康被害よりも、呼吸による健康被害の方が深刻なはずです。
 そう考えれば、早く土の中に封じ込めた方が良い はずです。

 それに、余震も断続的に起きています。いつ大津波が来るとも限りません。
 工事関係者の安全確保の意味も含めて、少しでも早く多くの高台を造成すべき ではないでしょうか?


 前々から、疑問に思っているのですが・・・。
 
 受け入れが順調に進むと、瓦礫を他地域に搬出しますよね? 残るは更地になります。
 高台は作らないのでしょうか?
 
 恐らく、最低でも避難用の高台を作るはずです。
 あれだけ、怖い思いをしたのであれば、作らない方がどうかしています。
 また、高台用の土砂を運び込むのでしょうか?それも復興財源?

 ???


 とにかく、被災地には被災地にしか分からない悩み事はあると思っていますので、あまり突っ込まない事にします。


 少し感情的に書きすぎました。
 我々部外者は、瓦礫受け入れに対して抗議すべきだと思っています。

 一言で言うと、瓦礫処理だけで馬鹿馬鹿しいほど国家予算をつぎ込んでいます。更に復興予算も考えると被災地が生まれ変わって、国が沈んでいく様子が見えます。儲かるのは一部の利権団体だけで、おまけに放射能や有害物質を全国に拡散して、そんな馬鹿な国がどこにあるんだ? 実は、皆が住んでいる国だった というオチまでつきます。

 もし、日本がそれをやったら(中央政権と利権団体は本気でやろうとしていますが)、確実に世界中の物笑いになります。
 特に政治の観点では、国家安全保障が何かも分かっていない国だと後世まで馬鹿にされるでしょう。


 珍しく、自分のことを書いてみます。

 阪神淡路大震災時には、復興の様子を見ていましたが、燃えるゴミも何もかも埋め立て地に放り込んでいました。
 随分、乱暴なことをするものだと、当時は思いました。
 
 しかし、結局は3択になります。大気を汚すか?海を汚すか?土壌を汚すか?になります。
 この中で、人間の健康被害だけを考えると最悪なのは実は大気を汚すです。
 
 呼吸で吸わなければ、後は拡散して安全になりますが、瓦礫から吸い続ければ やがて致命的なダメージを被ります。

 瓦礫を放置するのは、アスベスト(石綿)を野ざらしにする事に繋がるので、大変危険だと知りました。他にも、揮発性の有害物質は沢山あります。

 恐らく、それらを知って指導した方々も居られたでしょう。

 残念ですが、現場レベルでは、私の予想はこうです。
 瓦礫がうっとうしいから、早くどけてしまいたい。処理場に持って行っても門前払いされるから、埋め立て地に持って行け!
 
 作業していた彼らが知っていたのか?定かではありませんが、結果的に彼らはベストとは言えずともベターな選択をした事になります。しかも、国家予算を助けました。
 
 それから、私は利口ぶって、何かを強く言うことを止めました。
 時に、世の中の自然な流れも正解を生み出す事があるんだと知ったからです。
 
 私の記憶では、一年後には、目立つ場所から瓦礫はほぼ消えていた記憶があります。


 現在の、瓦礫受け入れは、自然な流れでしょうか?
 寧ろ逆で、不自然な流れに感じます。


 国家の役目は、国にリスクが生じたら、それを最小限にとどめるのが常識です。
 今、それを自ら国土全域に拡散しようとしています。例え低レベルでもリスクはリスクです。
 そんな当たり前の国家観を持たない 政府や政治家や官僚や大手マスコミに従う必要はありません。

 放射線値が安全レベルだからといって、 瓦礫を受け入れる ≒ 健康被害のリスクを背負う と覚悟して下さい。
 あなたが良くても、周りを巻き込む事も、決して忘れないで下さい。

 尤も、受け入れる事によって、陰でほくそ笑む 利権団体が国内外に存在することも忘れないで下さい。


 一応、瓦礫報道の裏側は、今回で終了にさせて頂きます。





 ※放射能関連で、瓦礫問題が発生した場合は、好評の マスコミが触れないシリーズで書こうと思います。
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東日本大震災 瓦礫報道の裏側 その5 計算不可能な瓦礫処理コスト

2012年03月16日 23:51

 その4からの続き・・・
 
 【関連記事】: 東日本大震災 瓦礫報道の裏側 その4 瓦礫報道が仙台、石巻、宮古に集中する理由

 記事自体は、その3からの続き
 【関連記事】: 東日本大震災 瓦礫報道の裏側 その3 武田邦彦教授『「瓦礫」のトリック』

 その3の武田邦彦教授の話から、瓦礫の処理コストが気になりました。
 
4. 処理価格のトリック

阪神淡路大震災の時の瓦礫の処理費用は2万2千円(トンあたり)、それに対して岩手の瓦礫の処理費用(税金)は6万3千円、宮城5万円。なぜ、阪神淡路大震災の時と比べて物価はやや安くなっているのに、処理費が3倍近いのかについても説明はなされていない。
自治体は政府の圧力とお金の魅力で汚染を引き受けているのではないか。この処理費用のカラクリを市民に言わずに「被災地を助ける」ということしか言わない。


↓元記事 武田邦彦公式サイト より
http://takedanet.com/2012/02/post_740a.html



 今回は、処理コストから見えてくる、瓦礫受け入れ報道のカラクリです。






処理コストはそんなに高いのか?

 その3で、武田邦彦教授が瓦礫の処分コストを提示されていました。
 新聞記事から確認出来ます。

震災がれきの処理費用膨張 阪神大震災大幅に上回る 洗浄、放射線検査の必要

2011.11.17 09:29

 東日本大震災で出たがれきの単位重量当たりの処理費用が、阪神大震災を大幅に上回ることが17日、分かった。津波でかぶった海水の塩分を落とす洗浄や、原発事故による放射性物質の検査などが必要なためだ。国や自治体は3年程度でがれき処理を終える計画だが、現場での膨大な作業に加え、財政面の制約から処理完了が遅れる恐れも出て来た。

 環境省によると、阪神大震災のがれき処理費用の総額は約3246億円で、1トン当たりの処理単価は約2万2千円。これに対し岩手県の場合、当初の見通しは総額3千億円で、1トン当たりは阪神の3倍弱の6万3千円。宮城県は総額7700億円で、1トン当たりは阪神の2倍超の約5万円と、両県とも阪神のコストを大幅に上回る見通し。放射性物質の付着が懸念される福島県は費用の概算も立っていない。

↓元記事 MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111117/trd11111709310009-n1.htm


 一概に阪神淡路大震災と単純比較出来ない事実が見えます。

 補足として、塩分を洗い流す作業がなぜ必要なのか?
 こちらもかなり重要な話になりますので、次回記事にする予定です。






 環境省や自治体から提示されている色々な数値から、以下の処理コストが判明しています。

 とにかく、纏めます。

災害名地方処理コスト/1トン
阪神淡路大震災大阪・兵庫約22,000円
新潟中越沖地震新潟約33,000円
東日本大震災岩手県63,000円
宮城県50,000円
東京都68,000円
島田市100,000円

※東京都は、被災地での測定費用を計上していない。合わせると、約100,000円


 因みに、これは瓦礫を搬出した被災地の負担になりますので、全額、国からの助成金が出ます。

 つまり・・・。
 
 受け入れ先の自治体 → 請求 → 搬出した自治体 → 請求 → 国(環境省) → 助成金 → 搬出した自治体 → 助成金 → 受け入れ先の自治体
 
 助成金は、被災地の為に用意された特別予算です。ところが、瓦礫受け入れは被災地以外の自治体に、旨味が配分される利権構造です。


 少し難しい・・・、とお嘆きの読者の皆さんには・・・。

 (  ゚ ▽ ゚ ) 何か数字が並んで分かんなぃ〜ハート
 

 (  ゚ ▽ ゚ ) でも、他の地方だから、

 私たちには関係無いよね〜ハート


 
 (´・ω・`) ううん。全部、国が保証するから、

 全部僕らの税金だよ〜



 工工エエェェ( ̄□ ̄;)ェェエエ工工


 Σ(~∀~||;) た・・・高すぎ・・・ない?


 瓦礫受け入れを認めると、自らの首を絞めることが、コスト面から簡単に見えます。

 有り得ないと分かっていますが、敢えて分かり易い計算をしてみます。
 
 瓦礫が2300万トン残っていると仮定します。


 全ての瓦礫を、宮城県が処理したとすると・・・

  50,000 × 23,000,000 = ¥1,150,000,000,000

 それでも、1兆1500億円。
 瓦礫の量が近かった 阪神淡路大震災時の3倍〜4倍近い予算になります。
 (繰り返し言いますが、東日本大震災では埋めないから 酷くなっています。)


 それで、大手マスコミがこぞって、受け入れ報道している理由が見えますが。
 全ての瓦礫を、東京都・島田市へ搬送したとすると・・・

  100,000 × 23,000,000 = ¥2,300,000,000,000

 何と、2兆3000億円。
 
 しつこいようですが、阪神淡路大震災(約2000万トン)より300万トン多いだけです。
 阪神淡路大震災は、総額で約3246億円。
 
 
 ええ〜っとですね・・・。今の日本にそんな余裕なんか、ありましたっけ?
 
 これ、儲かるのは一部の利権団体だけで、日本の財政が更に悪化する原因になります。
 (利権団体からしたら、高台に再利用や、海に埋め立てるより 超美味しい話。)

 感情的にならずに、放射能の話だけで議論せず。
 受け入れ反対。受け入れ報道も止めさせましょう と呼びかけませんか?






 瓦礫処理コストから、瓦礫受け入れ 過剰報道のカラクリが見えてきたと思いますが・・・。
 
 現実的に、国会の予算も無茶苦茶な方向へと向かっています。






本当は 青天井に向かっている瓦礫処分コスト


 他方面でも迷走する日本ですが、こちらも理解不能な領域へ突入しようとしています。

がれき処理費、推計6800億円を閣議決定

2011年5月20日23時4分

菅内閣は20日、東日本大震災で出たがれきの処理費用が、最終的に6800億円程度になるとの推計を示した。浅野貴博・衆院議員(新党大地)の質問主意書への答弁書を同日、閣議決定した。

 環境省の推計では、がれきの量は岩手県で約600万トン、宮城県で約1600万トン、福島県で約290万トンに上る。今月成立した第1次補正予算に処理費3519億円を計上しており、今後、第2次補正予算などで積み増す。

↓元記事 Asahi.com
http://www.asahi.com/politics/update/0520/TKY201105200585.html



 既に、当初の予算から約3倍の1兆円超へふくれあがっています。


がれき処理費、1兆円超に=補助金、大幅上積みへ―環境省
時事通信 8月21日(日)2時32分配信


 東日本大震災で生じた災害廃棄物の処理事業費(地方負担分を含む)の総額が20日、当初想定の約6800億円から1兆円超に膨らむ見通しとなった。今後、被災した公的施設の解体などが進むにつれ、がれきの量が増加する見込みとなったためだ。環境省は、災害廃棄物処理事業の補助金を大幅に上積みする方針で、2011年度第3次補正予算案に1000億円以上を計上する方向で調整に入った。
 政府は、これまで補助金を出していなかった、被災した公的施設が移転する場合の解体費用も補助対象に加えることを決定。被災地では損壊したままの市役所庁舎や病院、学校が多く残っているが、解体に国の補助が出るようになれば撤去が進む見通しだ。 

↓元記事 阿修羅掲示板 (時事通信)
http://www.asyura2.com/11/genpatu15/msg/706.html



 更にモナ男担当大臣は、バラマキ発言ともとれる内容です。


がれき処理費用、全額を国負担 広域処理で環境省

PN2012030501002135.-.-.CI0003.jpg 細野豪志環境相は5日、東日本大震災により岩手、宮城両県で発生したがれきを被災地以外で処理する「広域処理」を進めるため、受け入れ先の自治体に対する追加支援策を発表した。放射線量の測定や住民説明会の開催にかかる費用、焼却場の減価償却費を含めた処理費用を全額国が負担することや、焼却灰などの最終処分場の新設、拡充が必要になった場合の経費も支援する。

 政府はこれまで、受け入れ先の自治体に負担が生じないよう、がれきの運搬、処理費用を負担してきた。細野氏は追加措置により「費用負担への不安がかなり解消されるのではないか」と記者団に述べ、広域処理の拡大に期待を示した。

2012/03/05 21:02 【共同通信】


↓元記事 47News (共同通信)
http://www.47news.jp/CN/201203/CN2012030501002086.html



 え〜っとですねぇ・・・。
 もう予算を無視して、無茶苦茶じゃないですか? とだけ言っておきます。
 
 民主党執行部は、『国の予算って無尽蔵にある』 と勘違いしているかも?
 
 (°∀°)b
 
 しれません・・・。


 こうなったら、笑いながら 最終的には 1トンあたり幾らになるんだ? と予想するしかないのでしょうか?

 まぁ間違い無く、武田先生のご指摘どおり、阪神淡路大震災時よりも物価が下がっているのに馬鹿馬鹿しいほどコストがかかるでしょう。
 (受け入れ先までの輸送費や人件費もかかりますからね・・・。おまけに、どこにするか決まっても居ない最終処分場の話まで費用負担すると・・・)





 本当にどうするのでしょうね?
 次の政権が、瓦礫関連予算を余らせたとすると、拍手したくなりますよ。
 
 本当は、当たり前の話なんですが・・・。


その6へ・・・
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東日本大震災 瓦礫報道の裏側 その4 瓦礫報道が仙台、石巻、宮古に集中する理由

2012年03月15日 23:55

 その3からの続き・・・
 
 【関連記事】: 東日本大震災 瓦礫報道の裏側 その3 武田邦彦教授『「瓦礫」のトリック』

 
 前回までで、如何に「瓦礫受け入れ報道」がオブラートに包まれ、実態は利権にまみれた報道である事が分かると思います。

 次回以降に、武田邦彦教授による数字のトリックを検証します。
 (ほとんど、自己満足に近い内容です。暫し、お付き合い下さい。)






市町村別の瓦礫総量と進捗状況

 環境省から、平成24年3月12日づけで、「沿岸市町村の災害廃棄物処理の進捗状況」がPDFとして頒布されています。
 
shori1203121.jpg
 写真1: 環境省 「沿岸市町村の災害廃棄物処理の進捗状況(平成24年3月12日)」
 (URL: http://www.env.go.jp/jishin/shori120312.pdf


 数字の羅列ばかりで、感じとして掴みにくいと思います。(特に数字が苦手な方にとっては・・・)
 大体の状況が分かれば良いと思いますので、少し古いデータなのですが、分かり易いグラフを見つけました。

4363e.gif
 写真2: 平成23年7月12日 環境省による災害廃棄物の推計量
 (参考サイト:社会実情データ図録)


 特に酷いのがテレビ報道番組なのですが、敢えて瓦礫が酷い 仙台市やいわき市や石巻市や宮古市など を集中的に取材している理由が見えてきます。
 それらの市町村は、瓦礫総量が突出しています。
 
 市町村別に公平に眺めると、意外な事実も見えます。
 半数ぐらいの市町村は、瓦礫を余所へ移動するだけで目処がついてしまいそうです。

 瓦礫総量を度外視して、処分率が進んでいる市町村を纏めました。

市町村名処分率
岩手県洋野町(ひろのちょう)44.4%
普代村(ふだいむら)34.8%
大船渡市(おおふなとし)30.8%
宮城県女川町(おながわちょう)32.5%
利府町(りふちょう)53.3%
松島町(まつしままち)64.7%
福島県新地町(しんちまち)20.5%

表1: 瓦礫処分率20%以上の市町村

 特に、大船渡市や女川町や陸前高田市は瓦礫総量も多いのですが、処理プラントが無事だった事も手伝い。瓦礫処分の目処も立っているはずです。
 そうなると近隣市町村分のお手伝いも可能になります。


 もしですよ。仮に、皆さんが、被災地全体がテレビ報道されている石巻市や宮古市のような瓦礫の山だらけを想像するのであれば、市町村によっては必ずしもそうでは無い事実が見えます。


 因みに、阪神淡路大震災のときは、かなりの量の瓦礫をそのまま埋め立てたはずです。
 その為に、99%近くの瓦礫が被災地で処理出来たと伺っています。

 放射線がほとんど検出されないと喧伝している以上。なぜ?同じ事をしないのか?理解不能です。
 
 しかも、津波による被害で恐ろしい思いをしたのであれば、高台を作る必要があります。
 その高台の土台として利用可能な物も、瓦礫の中に多く含まれているはずです。






おまけ

がれき広域処理の関係閣僚初会合、防潮林や高台整備に再利用の方針

2012.3.13 09:47

 政府は13日、東日本大震災で生じたがれきの広域処理推進を協議する関係閣僚会合の初会合を国会内で開いた。野田佳彦首相は「政務三役には機会を捉えて自治体への働きかけをお願いしたい。今までの発想を超えて(がれきを)大胆に活用してほしい」と述べ、がれき受け入れ支援に加え、がれきの再生利用により津波から住民を守る防潮林や避難用の高台を整備する方針を示した。

 会合は首相をトップに、細野豪志環境相や平野達男復興相ら7閣僚がメンバー。災害廃棄物処理特別措置法に基づき、都道府県に文書でがれきの受け入れを正式に要請することや、民間企業にも焼却処分や再利用で協力を求めることも確認した。

 岩手、宮城、福島の被災3県の沿岸市町村で発生した計2252万8千トンのがれきのうち、処分済みの分は6%にとどまっている。
plc12031309500004-p1.jpg
 災害廃棄物処理の推進関係閣僚会合で挨拶する野田佳彦首相(中央)=13日午前、国会内(酒巻俊介撮影)



↓元記事 MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120313/plc12031309500004-n1.htm



 何だかタイムリーな気がしますが、一言!

遅すぎます。

 まぁ、瓦礫を利用した高台すら造成しないのは、最悪ということで・・・。






その5へ・・・
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東日本大震災 瓦礫報道の裏側 その3 武田邦彦教授『「瓦礫」のトリック』

2012年03月14日 23:55

 その2からの続き・・・
 
 【関連記事】: 東日本大震災 瓦礫報道の裏側 その2 東京都の瓦礫処理会社は東電関連会社

 実は、前回の その2 で中断して別記事を書く予定にしていたのですが、どうしても後述する内容が正しいのか? 知りたくなりました。
 
 とにかく、武田教授が問題提起をしていることには変わりありません。
 
 転載記事になりますが、後々問題視されるべき話に発展する可能性を秘めています。






 私がテレビを見なくなっているせいか? 露出度がかなり下がって来ている 中部大学の武田邦彦教授です。
 どうやら色々な方面からの圧力もあり、バラエティ番組の顔になりつつあるようです。

 世の中、まともな事を喋る人ほど、人格を攻撃されたり、新聞や報道や政治討論番組から排除される傾向にあることがよく分かります。


「瓦礫」のトリック・・・その危険性とトリックを正しく知ろう

震災瓦礫の問題を「日本の大変大きな問題」としてとらえ、これを国民としての誠意をもって整理をしてみます。数字は丸めてありますが、正確ですから、まずは問題の本質を良く理解するところから始めたいと思います。本当は政府や自治体が出すべき数値ですが、なかなか出さないので私の方から説明します。


1. 瓦礫の量は阪神淡路大震災と大きく違うのか?


阪神淡路大震災の時の瓦礫の量は2000万トン、東日本大震災2300万トン(環境相発表)で、わずかに東日本大震災の方が多いが、地域が広いことを考えるとほぼ同じか、むしろ東日本の方が面積あたりにすると少ない。


2. 瓦礫全体の内、どのぐらいを被災地の外で処理するのか?


瓦礫総量の内、わずか20%の約400トンを東京やその他の地域で処理する。80%が現地処理。


3. 瓦礫の処理が遅れている理由は何か?


「瓦礫の処理が5%しか進んでいない。これは瓦礫の引き受けが進んでいないから」と2月21日に発表した。しかし、もともと被災地外で処理するのはたったの20%だから、被災地外の引き受けが順調で、もし半分が引き受けても10%の処理率になるに過ぎない。つまり、環境省はこれまでと同じように瓦礫の処理が遅れている理由を、国民が誤解するように発表し、専門家と言われる人はこの辺の事情を十分に知っているのに言わない。新聞も同じである。
さらにNHKは2月末の放送で「瓦礫を不当投棄するので、瓦礫処理が進まない」という自治体の言い分をそのまま放送した。山のように積んである震災瓦礫の数100分の1しかないのに、それがあたかも瓦礫の処理が遅れている理由にしている。またさらにそれを知っているNHKが自治体の言い分だけを放送するというのだから、国民が税金や受信料を支払っていることを忘れているとしか思えないのは当然だろう。


4. 処理価格のトリック


阪神淡路大震災の時の瓦礫の処理費用は2万2千円(トンあたり)、それに対して岩手の瓦礫の処理費用(税金)は6万3千円、宮城5万円。なぜ、阪神淡路大震災の時と比べて物価はやや安くなっているのに、処理費が3倍近いのかについても説明はなされていない。
自治体は政府の圧力とお金の魅力で汚染を引き受けているのではないか。この処理費用のカラクリを市民に言わずに「被災地を助ける」ということしか言わない。


5. 被災地には本格的な瓦礫処理施設を作らない


ある宮城県の自治体が仮説焼却施設を作ったと報道された。その能力を計算してみると実に小さい(このような細かいことはまた機会があったら書くようにしたいが本筋が大切なのであまり細かい数字は割愛する)。
つまり、確かに「見かけ」は「焼却施設を作った」と言うけれど、名古屋市にいくつかある焼却施設のどれにも該当しないような小さな焼却施設だ。でも素人を騙すことはできる。「被災地にも焼却施設を作っている。武田はウソを言ってる」などと言う人もいるが、私を批判する専門家なら焼却能力のカラクリを判って言っているはずである。


6. 汚染の可能性
放射能の量としては、1キロ8000ベクレルが基準値なので、2300万トンでは拡散量は約200兆ベクレルになり、日本人ひとりあたり150万ベクレルに相当する。これは1キロ40ベクレルというまともな食材汚染の限界から言うと一人あたり37年間、汚染された食事をすることを意味する。
また山形と東京が瓦礫を引き受けているが、かりに山形市が半分を引き受けたら、お金はかなり来るだろうが、その代わり山形市の汚染は1平方メートルあたり24万ベクレルと規制値の6倍、警戒領域の60倍にも達する。
このような計算をすると、「山形だけが瓦礫全体の半分を引き受けるワケではない」などという反論がでるし、それを承知でここで示している。もし、数値を問題にするなら、自治体自体が「何トン受け入れて、それによって放射線量は何倍になるのか?」を言わなければならない。民主主義だから「瓦礫を引き受けたら放射線量が何倍になり、付近の人はどのぐらい被曝するか」という数値を出すのが第一である。


まだ瓦礫処理にはトリックがあるけれど、たった20%しか被災地以外で処理せず、放射性物質は拡散します。でも、誰が考えても不合理なことをしていますし、それに「どのぐらい被曝するか」、「どのぐらいお金が入るか」、「1円当たり何ベクレルか」などすべてを透明にすることが必要です。


都知事の「黙れ!」に賛成する人は民主主義をよしとしていないのですから、お殿様のいる別の世界にお住みになったら良いのではないかと思います。人間は無意味なことはやりませんので、これほど無意味なことが行われるということは「裏がある」ということです。それがハッキリ判るように報道して、多くの人が判断できるようにするのが民主主義と言うものです。


もう一つ、瓦礫の問題で私に対する「人格攻撃」が盛んですが、これは私にとっては一つの「楽しみ」でもあります。つまり、事実を言えば相手が納得するなら、別に人格攻撃は不要です。ところが、「武田は事実を調べずに言う」(そんなことを言わずに、その人は淡々と事実を述べれば良い)、「武田大先生の信者」(そんなことを言うなら、瓦礫の説明をした方が早い)などがあります。


人格攻撃をするのは、事実や論理では勝てない(ウソを言う)からで、最後の手段が人格攻撃です。ですから、私は人格攻撃があると「おっ!相手も追い詰められているな」という証拠になるので、ニヤッとしてしまいます。

「takeda_20120229no.431-(16:07).mp3」をダウンロード

(平成24年2月28日)

武田邦彦



↓元記事 武田邦彦公式サイト
http://takedanet.com/2012/02/post_740a.html



 さすがに、論理的に数字から攻めています。
 やはり、震災後、被災地には本格的な処理プラントが建設されていない(稼働していない)事に触れられています。






 その1から述べている処理プラントの話ですが、武田教授の弁を確認してみました。
 
 新聞記事でも確認出来ます。
 
東日本大震災:がれき処理施設 宮城で建設進む

 宮城県沿岸で、震災がれき処理施設の建設が進んでいる。名取市閖上(ゆりあげ)地区の津波で被災した海岸では、がれき焼却プラントが組み上がってきた。

 施設では、震災がれきの分別・破砕・焼却などをする。名取市、岩沼市、亘理町、山元町の4カ所に、国の補助金約1270億円をかけて県が建設している。気仙沼市や石巻市などにも建設される。

 県環境生活部によると、名取市や亘理町の施設は3月下旬に運転を始め、4月上旬には焼却ができるようになるという。各施設は、それぞれの自治体で出たがれきを処理する。

 ただ、県内のがれき総量は1500万トン以上で、県外にも約350万トンの処理を要請する必要があるという。【手塚耕一郎】
20120309k0000m040061000p_size5.jpg
 津波で被災した海岸近くで、建設が進む震災がれきの焼却施設。3月下旬から稼働し始めるという=宮城県名取市の閖上地区で2012年3月1日、本社ヘリから手塚耕一郎撮影


毎日新聞 2012年3月8日 20時58分(最終更新 3月8日 22時05分)


↓元記事 毎日.JP
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120309k0000m040056000c.html

 
 一応、宮城県に関しては仮設処理プラントの話は、少しは進んでいます。


宮城県 仮設処理プラント一覧.jpg
写真1 : 宮城県 仮設処理プラント一覧

↓元記事 宮城県公式ページ 「仮設焼却施設の生活環境影響調査結果の縦覧について」
http://www.pref.miyagi.jp/shinsaihaitai/assessment/index.htm


 確かに本格的と呼べるのは、まだ出来ていない 石巻の仮設処理プラントでしょうか?

 石巻の仮設処理プラントが急ピッチで建設されたとしても、宮城県の瓦礫は遙かに上回る量が存在します。
 
 とにかく、再利用でも、陸(高台にする)でも、海(埋め立てる)でも良いので、別の処理方法が必要です。
 阪神淡路大震災は、善悪の判断はともかく、埋め立て地に放り込み続けました。






 個人的にも、数字によるカラクリを確認したいと思いますので。 その4以降にて”ちくちく”と。


 その4へ・・・
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東日本大震災 瓦礫報道の裏側 その2 東京都の瓦礫処理会社は東電関連会社

2012年03月13日 23:55

 その1からの続き・・・
 【関連記事】: 東日本大震災 瓦礫報道の裏側 その1 陸前高田に雇用が生まれない訳


 情報としては、古くなります。
 もし、ご存じない方が居られましたら、情報として拡散して頂ければと・・・。
 
 ”絆(きずな)”、”がんばろう 日本”、”復興”などと綺麗事を並べている大手メディア、今現在はどこの報道を見比べても 瓦礫受け入れ 一辺倒の報道になっています。
 
 『 何かちょっと変だぞ・・・? 』 とお考え下さい。
 どこか一社でも、”瓦礫を地元で処理して、被災地の雇用に繋げよう!” と提案するメディアが大手には見当たりません。
 (余談ですが、消費税増税案に社説として反対している大手メディアも存在しません・・・)
 
 今回は、更に話は酷くなります。






 昨年(2011年)11月に、東京都が都民の反対を押し切って瓦礫を受け入れました。


岩手県のがれき、東京都が受け入れへ 東北以外で初

2011.9.28 23:28

 東日本大震災で発生した災害廃棄物(がれき)の処理を支援しようと、東京都は28日、岩手県のがれきを受け入れる処理基本協定を30日に結ぶと発表した。都によると、東北各県は隣接県のがれきの受け入れを行っているが、東北地方以外では初めてという。

 都は来月下旬から、宮古市周辺のがれきなど混合廃棄物1000トンを鉄道で都内の民間破砕施設へ輸送し、処理後、東京湾の中央防波堤で埋め立てる。

 この1000トンを岩手県が検査したところ1キロ当たり68・6ベクレルの放射性セシウムを検出した。また宮古市周辺のがれきを処理した焼却灰を9月14日に採取し検査したところ133ベクレルのセシウムが検出された。

 ただ、国が災害廃棄物の広域処理で定める焼却灰の基準値(1キロ当たり8000ベクレル)を大幅に下回っており、都は「放射性物質の健康への悪影響や拡散の心配はない」と判断した。

 協定は都と財団法人都環境整備公社、岩手県の3者で結び、同日から民間の処分業者を募集する。都は状況を見ながらさらにがれき1万トンを受け入れる予定。


↓元記事 MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110928/dst11092823290042-n1.htm



 焦点は、この頃から放射線濃度の話に終始します。






 とにかく、この後テレビ中継までされて、東京都に瓦礫が搬入されました。

 ところが、放射線濃度とは全く関係の無いところで問題が発覚しています。
 しかし、この件は大手マスコミで一切触れられていません。






 2011年(平成23年)10月19日づけで、東京都・環境局から、公式発表されたのは・・・。

東京都・瓦礫受け入れ業者.jpg
写真1 : 東京都の瓦礫処理業者 入札結果
(URL: http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/10/20laj400.htm

 注目すべきは、下の方に書かれた目立たない箇所です。


参考

 先行事業分から発生する可燃性廃棄物の焼却施設は、募集要領に示された要件を満たした焼却施設を選定することになっています。今回は、すべての処分業者が東京臨海リサイクルパワー株式会社(江東区青海三丁目地先)を選定しました。



 これは燃える物に関しては、他に入札出来る業者が存在しない との情報を裏付けます。

 それもそのはずで、東京都は募集要項として1日100トンの処理能力を提示しました。
 東京都の事を詳しく知るはずも無いのですが、1日100トン以上となると中小では無理です。

 なるべくして(他に処理できる会社が存在しない・・・)、東京臨海リサイクルパワー株式会社 が入札しました。






 そこで、この 東京臨海リサイクルパワー株式会社 の会社概要から株主を確認すると・・・。


東京臨海リサイクルパワー株式会社.jpg
写真2 : 東京臨海リサイクルパワー株式会社 会社概要
(URL: http://www.tgn.or.jp/tokyorp/company/index.html


(*゚ロ゚)!!!!!


株主
   東京電力株式会社
   東電環境エンジニアリング株式会社
   清水建設株式会社
   荏原環境プラント株式会社
   オリックス環境株式会社


 東京電力株式会社東電環境エンジニアリング株式会社 って・・・。
 
 皆さんもよくご存じかと思われますが、東電の大株主は、東京都になります・・・。


 おまけのように、オリックス環境株式会社って、オリックス株式会社100%と会社情報に書かれている。

(*゚ロ゚)!!!!! こ・・・こいつか!!


baikokusaru2.jpg
写真3 : インターネットでは、日本人なの? と疑問視されている人物


<参考サイト>

↓「宮内オリックス会長の背後の「闇の勢力」が、日本浸食と解体を画策している」
http://www.geocities.jp/jpkksl/6y081u8m


 結局、利権がらみじゃないか!






 我々も放射線濃度の話だけで、 瓦礫受け入れ 賛成・反対 を論じるのは、そろそろ卒業しませんか?
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東日本大震災 瓦礫報道の裏側 その1 陸前高田に雇用が生まれない訳

2012年03月12日 23:55

 3.11の特集番組は、酷かったですねぇ・・・。
 ほとんど見ていませんが、ネットの情報を集めると・・・。
 
 やはり、被災地の ”瓦礫” に終始したようです。
 私もブログで、津波による被災地に関して記事にしてきませんでした。
 自戒の念をこめて、シリーズにします。






 日刊サイゾーさんから、とても読み応えのある記事を目にしました。

 少し長いのですが、じっくり読んでみて下さい。
 ”瓦礫”受け入れを連呼する 現在の大手メディアがいかに狂った存在なのか?気付いて下さい。


被災地の本当の話を知るべし! 陸前高田市長が見た「規制」という名のバカの壁とは?


IMG_5343_.jpg 東北地方に甚大な被害を与えた東日本大震災。発生から半年近い年月がたとうとしている今も、復興のめどは見えてこない。死者・行方不明者2,000人以上の被害を出した陸前高田市でも、がれきの撤去にはまだ数年を要するとさえ言われている。同市の戸羽太市長は、著書『被災地の本当の話をしよう −陸前高田市長が綴るあの日とこれから−』(ワニブックス)の中で、復興を阻害するさまざまな法規制の存在を冷静な視点で記している。被災地の復興をことごとく阻む壁の正体とは何なのか。これまで報道されてこなかった被災地の現実について、戸羽市長に語ってもらった。
(聞き手=浮島さとし/フリーライター)

――被災地を取材していますと、どこへ行っても「法律や条例の壁があって何もできない」といういら立ちの声を耳にします。戸羽市長もそれをずっとお感じになってきたのではないでしょうか。

戸羽市長(以下、戸羽) その繰り返しに尽きますね。たとえば、がれきの処理というのは復興へ向けた最重要課題のひとつなわけですが、現行の処理場のキャパシティー(受け入れ能力)を考えれば、すべてのがれきが片付くまでに3年はかかると言われています。そこで、陸前高田市内にがれき処理専門のプラントを作れば、自分たちの判断で今の何倍ものスピードで処理ができると考え、そのことを県に相談したら、門前払いのような形で断られました。

――県が却下した理由は何なのですか。

戸羽 現行法に従うといろいろな手続きが必要になり、仮に許可が出ても建設までに2年はかかると言うんです。ただ、それは平時での話であって、今は緊急事態なんですね。こんな時にも手続きが一番大事なのかと。こちらも知り合いの代議士に相談をし、国会で質問をしてもらったのですが、当時の環境相も「確かに必要だ」と答弁してくれた。さぁ、これで進むかと思うと、まったく動かない。環境省は「県から聞いていない」と言い、県は「うちは伝えたけど国がウンと言わない」と言う。そんな無駄なやりとりを繰り返すうちに1カ月、2カ月が過ぎてしまう。ですから、どこが何をするかという基本的なことが、この国は全然決まっていないんですよ。

――そういう場合に、県や国は決して代案を出しませんよね。「ダメ」「無理」で話が終わる。

戸羽 そうなんです。がれき処理に限らないことですが、プランを練り上げて持って行って「ダメ」と言われたら、我々は振り出しに戻るしかない。せめて「この部分は方法論として無理だけど、代わりにこうしたら目的は果たせますよ」と、解決の道を一緒に模索してくれたら、あっという間に決まるんです。よく国会議員の方々は「未曾有の国難」とか「千年に1度の災害」とか口にされていますが、であるなら、千年に1度の規制緩和をしてくれと、未曾有の国難に対応できる法律を早く作ってくれと、3月11日からずっとそれを言い続けてきてるわけです。



IMG_5328_.jpg――規制緩和といえば、陸前高田市に最近、スーパーマーケットがプレハブの仮設店舗で再開したと報じられましたが、あれも農地転用(農地を農地以外の目的に転用すること。農地法により農水相か県知事の許可が必要)で大変だったと聞いていますが。

戸羽 あれはOKが出るまでに4カ月かかりました。津波で流された量販店さんが、プレハブの仮設店舗で営業を再開してくれると言ってくれまして、食料が枯渇していた時期でしたから、市としても大変ありがたいと。そこで民間の方の農地を借りてスタートしようとなったら、国から「待った」がかかった。その土地は中山間(地域等)直接支払制度が適用された農業振興地域の農地だからダメだ、と言うわけです。ようするに、補助事業で整備した農地なのだから、どうしても店を作りたいなら補助金を返還しろと。しかも農地転用にも時間がかかると。

――復興の支援どころか邪魔をしているだけですね。何が被災者のためになるかではなく、現行法を守ることにしか関心がない。

戸羽 ふざけるなと言いたいわけですよ。食料の調達は死活問題ですよと、あくまで緊急の仮設の店舗なんですと、いくら言っても「絶対にダメ」としか言わない。それを新聞やテレビで私が言い続けているうちに世論が動き始めて、県を批判する声が高まると、ようやく4カ月たって規制を緩和してもらった。

――メディアが報じて世論が騒がないと動かない。

戸羽 残念ながらそれが現実です。被災地が生死の境目で声を上げ続け、やっと4カ月たって動く。じゃ、あなたが4カ月前に「絶対にダメだ」と言って守っていたものは何だったのと。許可が出てうれしいというより、逆にガックリきちゃうんですよね。だからよく「一喜一憂」と言いますけど、実感としては「一喜三憂」くらいの印象ですね。

――それと、これも著書を拝見して唖然としたのですが、ガソリンを送ってくれた省庁が「そのガソリンは自衛隊に触らせるな」と言ってきたそうですね。

戸羽 あれも本当に......。被災直後はとにかくガソリンがなくて、内閣府の東(祥三)副大臣が来られたときに相談したら、彼は行動派ですぐに担当省庁に電話してくれまして、ガソリンがドラム缶で届くことになったんです。その後、自衛隊の連隊長と私と東副大臣で現地を車で回った時に、あまりに壮絶な現場を見た副大臣は「作業も相当危険なものになる」と心配されたんですが、連隊長に「われわれがやりますから大丈夫です」と力強く言っていただき、本当にありがたいと思いまして、話はまとまったわけです。

――それには当然ガソリンがいるわけですが。

戸羽 そうなんです。それで「副大臣の配慮で明日にもガソリンが届きますから」と連隊長にお話ししたんですが、その日の夜に担当省庁から連絡が入り、ガソリンは送るけど自衛隊にノズルを触らせるなと言うんですよ。

――何が問題だと言うんですか。この期に及んで危険物取扱資格のことですか。

戸羽 表向きはそうなんでしょうが、簡単に言えば縦割りですよね。自衛隊は防衛省からガソリン送ってもらえ、ということでしょう。そんなこと言ってる場合じゃないんですよ。あの頃はまだ、今生きている人が明日死ぬかもしれないという極限状態で、そこを自衛隊が体を張って助けてくれると言ってくれた。やっとガソリンも届く。そう喜んでたら、その言葉ですからね。担当省庁が言うには、空になったドラム缶を自衛官が片付けるために転がすのはいいけど、ノズルで給油するのはまかりならんと。もう、あきれましたね。仕方なく、危険物取扱資格を持っている方を急きょ探したりと、もう考えられないことがたくさんありましたよ。

――官僚も官僚ですが代議士も代議士で、現地に来て記念撮影して帰っていった人もいたとか。

戸羽 そういう方はかなりいました。職員から「○○さんという代議士が見えています」と言われて行ってみると、初めてお会いする方が「市長、一緒に写真を撮ってくれ」と。私とのツーショット撮影が終わったら「よし行くぞ」と帰ってしまった。被災地の現状なんて何にも聞かない。資料一枚持っていかない。中には、破壊された庁舎の前でVサインして記念撮影して帰られた東北出身の議員さんもおられますよ。

――そういった信じられないバカげたことが、3月の震災以来、被災地でずっと起き続けてきたということが、著書を読むと嫌と言うほどわかります。

戸羽 もちろん、一所懸命な代議士さんもおられますし、フレキシブルに対応していただいた省庁もあります。東北地方整備局(国土交通省の出先機関)の整備局長さんからは、「(大畠国土交通)大臣から何でも対応しろと言われていますから、要望を言ってください」と言っていただき、「本当に何でもいいですか、国交省の業務と関連性がないことなんですが」と聞くと「大丈夫です」と。

――国交省と関係ない何をお願いしたのですか。

戸羽 その時は棺桶をお願いしたんです。当時はご遺体が学校の体育館に満杯の状態でして。棺桶なんて全然ないので、火葬の際にベニヤの上にご遺体を寝かせ、段ボールで囲むというような状態でした。ご遺族も辛かったろうと思います(編注:戸羽市長も震災で奥様を亡くされている)。

――整備局は棺桶を手配してくれたのですか。

戸羽 すぐにしてくれましたね。本当にありがたかったです。ですから、すべての議員さんや関係機関をどうこう言うつもりはないんです。ただ、あまりにひどい話が多過ぎるというのも事実なんです。私がこういった批判的な意見を言うと新聞に出ますよね。そうすると記事のコピー持って県の人間が飛んでくるんです。こんなこと言っちゃ困ると。でも、残念なことに言わないと何も変わらないんですよね。

――そうした中で、復興までの目標年限を、市長は8年と区切りました。

戸羽 もちろん8年で完全に復興するなんて思ってません。とにかく家や職場、交通網がある程度回復し、なんとか普通には住めるという次元までに8年というのが目標です。早いもので、震災からもうすぐ半年がたちますが、がれきがほんの少し減っただけで、事態は何も変わっていないんです。そのことを皆さんに知っていただきたい。これから徐々に報道も減ってくると思いますが、被災地の存在をどうか忘れずに、これからも見守っていただきたいというのが私たちの強い思いです。

●とば・ふとし
1965年、神奈川県生まれ。東京都町田市育ち。1995年から陸前高田市議を務め、07年に助役に就任。11年2月の市長選に初出馬、初当選を果たす。市長就任の直後に東日本大震災が発生。陸前高田市は甚大な津波被害を受けた。


↓元記事 日刊サイゾー
http://www.cyzo.com/2011/08/post_8323.html






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 え〜っと、”死の町”(ゴーストタウン)発言した大臣が辞任したことは、記憶に新しいかと思われますが・・・・。
 
 被災した市庁舎の前で、Vサインで記念撮影された代議士さんの方が、大問題かと・・・。
 皆さんは、どのように考えられますか?






 瓦礫処理が進まないのは、地元に処理プラントが建設されないからなんですね・・・。
 地元に処理プラントが無いから、地元民の一時しのぎの雇用も生まれない。
 
 瓦礫を運搬している建設会社も、どこから来ているのか?地元民には分からない業者ばかり・・・。
 しかも、大手メディア誘導により、瓦礫は遠方で処理される方向性なので、ますます地元に雇用が無い。

 この話は、陸前高田市だけの話ではないそうです。


 地元に瓦礫処理をさせてくれ との首長の意見は・・・、無視されっぱなしなのでしょうか?
 少なくとも、失業中の方々から、一時的とは言え雇用が生まれるはずです。


 皆さんも、”瓦礫受け入れ”一辺倒の大手メディアに流されずに、何が被災地支援に繋がるのか? 考えてみませんか?


その2へ・・・
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【参考資料】 2011年3月〜8月の都道府県別・人口移動

2011年10月02日 23:55

一気に、中央省庁・各地方自治体から資料が公開されている。
少しずつ、消化していきたい。






何はともあれ、東京新聞を応援しているので。

<1. 人口移動の報道>

福島から人口流出続く 総務省、6〜8月人口移動

2011年9月29日 20時49分

 総務省が29日公表した6〜8月期の住民基本台帳に基づく人口移動報告によると、東日本大震災で大きな被害を受けた3県のうち岩手、宮城が震災直後の転出超過から転入超過に転じたのに対し、福島は7828人の転出超過だった。3〜5月期の1万7524人より減少したものの、東京電力福島第1原発事故の影響で人口流出が続く実態が浮き彫りになった。

 震災後、東京圏から西日本各地への転出傾向も続いており、3〜5月期の転入超過から4656人の転出超過に転じた。一方、大阪圏、名古屋圏は引き続き転入超過だった。
(共同)


↓元記事 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011092901000816.html



それで抜けているのだが、インターネットでは福岡の賃貸が埋まっているとの情報があった。
私もそう思うのだが、どうせ逃げるなら 更に遠方へ 出来れば地産地消が整っている地域へ となる。
少なくとも、今回の件で確認が取れた。






ずっと気になっていたので、丁度良い機会だった。
関西は、空き物件が直に埋まるとの情報は、どうやら本当だったようだ。

個人的に気になった地域を色分けしてみた。
赤枠は、去年の同時期と比較して目立って流入数が減少している地域。
青枠は、去年の同時期と比較して目立って流入数が増加している地域。

201103-08-人口移動.gif
写真1: 住民基本台帳人口移動報告 東日本大震災の人口移動への影響 (平成23年3〜8月期)17ページ
(URL: http://www.stat.go.jp/info/shinsai/pdf/gaiyou8.pdf)


興味深いのは、九州・関西・中国は去年の同時期と比較してどこの府県も増えているのだが、四国は高知県が減っている。
テレビやマスコミが南海地震を煽っているせいだろうか?

いつ起こるか分らない、東海・南海地震を煽っているのだが・・・。
相変わらず、風評被害の連呼を止めないマスメディア。
そんなに風評被害だと主張したいのならば、500ベクレルぎりぎりでクリアした食品で、テレビの出演者・スタッフ全員で毎回食べれば良い。
勿論、毎回、市民団体によって直前に計測した食品に限定して頂きたい。
もう、嘘をついて毒物を拡散されるのはごめんだ。

被災地支援になる。
まずは、行動と己の体で示して欲しい。






最後に、インターネットの情報では、統計局のサーバーは良くダウンするそうです。
事情があり、PDFを閲覧できない方に向けて、無編集の画像を添付しておきます。

資料として、ご活用下さい。

gaiyou817.jpg
写真2: 無編集版 住民基本台帳人口移動報告 東日本大震災の人口移動への影響 (平成23年3〜8月期)17ページ
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